【愛犬の心のSOS】犬のうつ病:見逃しがちなサインと飼い主ができること
- えふ子
- 2024年10月4日
- 読了時間: 8分

愛犬はいつも元気でいてほしい。
そう願うのは、すべての飼い主さんの共通の願いでしょう。しかし、犬も人間と同じように、心の病気を患うことがあります。その一つが「うつ病」です。
犬のうつ病は、飼い主が気づきにくい場合があり、放置すると症状が悪化してしまうことも。
この記事では、犬のうつ病の原因や症状、治療法、そして飼い主ができることについて、詳しく解説していきます。
愛犬の心の健康を守り、笑顔あふれる毎日を送るために、ぜひ最後までお読みください。
目次
犬のうつ病:知っておきたい基礎知識
犬のうつ病とは?:定義と特徴
犬のうつ病の症状:見逃しがちなサイン
うつ病になりやすい犬種:注意すべきタイプ
犬のうつ病の原因:様々な要因が引き金に
環境の変化:引っ越しや新しい家族
生活の変化:留守番時間の増加や運動不足
病気:痛みや不快感によるストレス
トラウマ:過去のつらい経験
遺伝:生まれつきの気質
犬のうつ病の診断と治療:専門家のサポートを
診断:獣医師による丁寧な診察
治療法:薬物療法と行動療法
予防:ストレスを減らし、QOLを高める
犬のうつ病と飼い主の役割:愛犬の心の支えに
早期発見:日々の観察が大切
獣医師との連携:治療を成功させるために
愛犬へのサポート:愛情とケアで寄り添う
まとめ:愛犬の心の健康を守り、笑顔あふれる毎日を
犬のうつ病:知っておきたい基礎知識
犬のうつ病とは?:定義と特徴
犬のうつ病は、気分の落ち込みや意欲の減退が続く精神疾患です。医学的には、「大うつ病性障害」や「気分障害」といった診断名が用いられることもあります。
犬のうつ病は、人間と同じように、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることなどが原因で発症すると考えられています。
犬のうつ病の症状:見逃しがちなサイン
犬のうつ病の症状は、多岐に渡り、個体差も大きいです。以下のような症状が見られたら、うつ病の可能性を疑い、早めに獣医師に相談しましょう。
食欲不振: いつもは喜んで食べるご飯を残す、または全く食べなくなる。
睡眠障害: 眠りすぎる、または眠れない、夜中に何度も起きるなど。
活動性の低下: いつもは活発なのに、元気がなくなり、寝てばかりいるようになる。
興味・関心の喪失: 好きな遊びや散歩にも興味を示さなくなる。
過剰なグルーミング: 同じ場所を執拗に舐めたり、毛を引き抜いたりする。
破壊行動: 家具や物を壊す。
攻撃性: 普段は温厚なのに、攻撃的になる。
無駄吠え: 特に理由もなく吠え続ける。
排泄の失敗: トイレトレーニングができているのに、失敗するようになる。
隠れる: いつもは人懐っこいのに、隠れるようになる。
これらの症状が2週間以上続く場合は、うつ病の可能性が高いと言われています。
うつ病になりやすい犬種:注意すべきタイプ
犬種によって、うつ病になりやすい傾向があると言われています。
感受性が強い犬種: ラブラドール・レトリバー、ゴールデン・レトリバーなど
神経質な犬種: プードル、チワワなど
飼い主への依存度が高い犬種: ヨークシャー・テリア、マルチーズなど
これらの犬種を飼っている場合は、特に愛犬の心の状態に気を配り、ストレスを軽減してあげるよう心がけましょう。
犬のうつ病の原因:様々な要因が引き金に
犬のうつ病は、様々な要因が複雑に絡み合って発症します。
環境の変化:引っ越しや新しい家族
犬は環境の変化に敏感な動物です。以下のような変化は、犬にとって大きなストレスとなり、うつ病の引き金になる可能性があります。
引っ越し
新しい家族の加入(赤ちゃんや他のペット)
家具の配置換え
リフォーム工事
生活の変化:留守番時間の増加や運動不足
生活の変化も、犬のストレスに繋がります。
飼い主の仕事の変化による留守番時間の増加
散歩時間の減少
運動不足
食事内容や時間の変更
病気:痛みや不快感によるストレス
体の病気やケガ、慢性的な痛みなどは、犬に大きなストレスを与え、うつ病を引き起こす可能性があります。
関節炎
慢性的な皮膚病
内臓疾患
がん
トラウマ:過去のつらい経験
過去のつらい経験も、犬の心に深い傷を残し、うつ病に繋がる可能性があります。
虐待経験
事故
災害
他の犬とのトラブル
遺伝:生まれつきの気質
遺伝的にうつ病になりやすい気質の犬もいます。
犬のうつ病の診断と治療:専門家のサポートを
愛犬にうつ病の疑いがある場合は、自己判断せずに、必ず獣医師の診察を受けましょう。
診断:獣医師による丁寧な診察
犬のうつ病の診断は、飼い主からの聞き取りと獣医師による診察によって行われます。
飼い主からの聞き取り:
いつから症状が見られるようになったのか
どのような症状が見られるのか
愛犬の生活環境や最近の変化
過去の病歴やトラウマ
これらの情報を詳しく伝えることで、獣医師はより正確な診断を行うことができます。
獣医師による診察:
身体検査
神経学的検査
血液検査
尿検査
必要に応じて、画像診断(レントゲン、CT、MRIなど)
これらの検査を通して、他の病気が隠れていないか、身体的な原因がないかを調べます。
治療法:薬物療法と行動療法
犬のうつ病の治療法は、主に薬物療法と行動療法です。
薬物療法:
抗うつ剤や抗不安剤などを用いて、脳内の神経伝達物質のバランスを整えます。
薬の種類や dosage は、犬の症状や体質に合わせて獣医師が決定します。
薬物療法は、行動療法と並行して行われることが多いです。
行動療法:
問題行動の改善や、ストレス軽減のためのトレーニングを行います。
例えば、分離不安の犬には、飼い主との分離に徐々に慣れさせるトレーニングを行います。
飼い主の協力が不可欠な治療法です。
予防:ストレスを減らし、QOLを高める
犬のうつ病は、予防することも可能です。
ストレス軽減:
愛犬がストレスを感じないように、環境や生活に気を配りましょう。
規則正しい生活、十分な運動、安心できる環境、愛情のこもったコミュニケーションなどが大切です。
生活の質(QOL)向上:
愛犬のQOLを高めることで、うつ病のリスクを減らすことができます。
環境エンリッチメント、遊び、スキンシップなどを通して、愛犬の心身を満たしてあげましょう。
早期発見・早期治療:
愛犬の様子を日頃からよく観察し、うつ病のサインに気づいたら、早めに獣医師に相談しましょう。
早期発見・早期治療によって、うつ病の症状を改善し、重症化を防ぐことができます。
犬のうつ病と飼い主の役割:愛犬の心の支えに
犬のうつ病の治療には、飼い主の積極的な協力が不可欠です。
早期発見:日々の観察が大切
愛犬の行動や様子の変化にいち早く気づくためには、日々の観察が重要です。
食欲、睡眠、活動量: 食欲不振、睡眠障害、活動性の低下などが見られないか、注意深く観察しましょう。
表情、仕草、行動: 表情が暗く、元気がない、好きな遊びや散歩に興味を示さないなどの変化がないか、注意しましょう。
排泄: トイレの失敗が増えていないか、チェックしましょう。
その他: 過剰なグルーミング、破壊行動、攻撃性、無駄吠え、隠れるなどの行動が見られないか、注意しましょう。
少しでも気になることがあれば、記録しておき、獣医師に相談する際に伝えましょう。
獣医師との連携:治療を成功させるために
愛犬がうつ病と診断されたら、獣医師と協力して治療を進めていきましょう。
治療方針の理解: 薬物療法や行動療法の内容、注意点などをしっかりと理解しましょう。
薬の管理: 薬の種類、 dosage 、投与方法、副作用などを確認し、指示通りに薬を administration しましょう。
行動療法への協力: 行動療法を行う場合は、獣医師やドッグトレーナーの指示に従い、家庭でも積極的にトレーニングを行いましょう。
定期的な診察: 定期的に獣医師の診察を受け、愛犬の症状や治療の経過を確認しましょう。
愛犬へのサポート:愛情とケアで寄り添う
飼い主の愛情とケアは、愛犬のうつ病克服に大きく貢献します。
愛情を持って接する: 愛犬に優しく接し、安心感を与えましょう。
安心できる環境を作る: 静かで落ち着ける環境を整え、愛犬がリラックスできるようにしましょう。
適切な運動: 愛犬の体力や年齢に合わせた運動をさせ、ストレス発散を促しましょう。
ストレス軽減: ストレスの原因となるものを特定し、できるだけ取り除くか、軽減する努力をしましょう。
スキンシップ: 撫でたり、抱っこしたり、マッサージしたりするスキンシップは、犬に安心感を与え、心を安定させる効果があります。
コミュニケーション: 愛犬に話しかけたり、遊んだりすることで、コミュニケーションを図り、孤独感を解消してあげましょう。
まとめ:愛犬の心の健康を守り、笑顔あふれる毎日を
犬のうつ病は、早期発見・早期治療が重要です。愛犬の様子を日頃から注意深く観察し、少しでも気になることがあれば、早めに獣医師に相談しましょう。
飼い主の愛情と適切なケアは、愛犬のうつ病克服に大きく貢献します。愛犬の心の健康を守り、笑顔あふれる毎日を送れるように、サポートを続けていきましょう。